= 長穴の作り方(Eagle編) = [[BR]] このページでは、Eagleを使って[https://www.switch-science.com/pcborder/ スイッチサイエンスPCB]の仕様に合った長穴の作成方法について説明します。画像は、クリックすると別タブで開きます。Eagle6.6を使ってスクリーンショットを撮っているので、アイコンの形が最新版と異なります。[[BR]] [[BR]] == 1. スイッチサイエンスPCBの長穴の仕様を確認 == 長穴の仕様は[https://www.switch-science.com/pcborder/techguide/#milling スイッチサイエンスPCBの技術ガイドのページ]で確認できます。この仕様に沿った長穴を設計してください。[[BR]] [[BR]] {{{ 長穴ついて ・長穴の最小サイズは1mm×2mmです。 ・長穴のデータが外形データ(GML/GKO)のガーバーファイルに書き出されるように、camファイルを設定してください。スイッチサイエンスが配布してるcamファイルを利用する場合は、設定の変更は必要ありません。 ・Eagleをお使いの場合は、長穴を46番のレイヤに入力してください。 ・Vカットと長穴は同じ基板上に製造することができます。 }}} == 2. メッキ無し長穴の設計方法 ==#NoPlatedMilling 下記画像の四角で囲っている部分に長穴を引いていきます。[[BR]] [[Image(MillingArea.png, 200px)]][[BR]] まず、Wireコマンドを選びます。[[BR]] [[Image(Eagle_wire.png)]][[BR]] 次に「46 Milling」のレイヤを選びます。[[BR]] [[Image(Eagle_46_Milling.png​)]][[BR]] 最後に、長穴をいれたい箇所に、1mm x 2mm 以上の大きさになるように線を引きます。[[BR]] [[Image(Eagle_Properties.png,400px​)]][[BR]] [[BR]] これでメッキ無し長穴は完成です。[[BR]] [[Image(Eagle_designView.2.png​)]] [[BR]] [[BR]] スイッチサイエンスPCBのガーバービューワーだと長穴を確認することはできませんが、製造上の問題はありません。[[BR]] [[Image(ssci_gerberView.png​)]][[BR]] [[BR]] 実物はこんな風に出来上がります。 [[BR]] [[Image(MillingReal.png,180px)]] [[BR]] [[BR]] === メッキなし長穴をつくるときの注意事項 === * 長穴のサイズを1mm x 2mm以上にする。 * レイヤは「46 milling」を使用する。Eagle以外のCADを使用する場合は、外形データ(GML/GKO)のガーバーファイルに書き出されるレイヤを使用する。 [[BR]] == 3. メッキ付き長穴の設計方法 == メッキ付き長穴を作成するためには下記の5つのレイヤを使用します。[[BR]] * 1 Top * 16 Bottom * 29 tStop * 30 bStop * 46 Milling メッキ付き長穴はメッキなし長穴と違い、端子として使用したいので、ライブラリとして作成します。[[BR]] [[BR]] まず、New > libraries を選び、新しいライブラリを作成します。[[BR]] [[Image(NewLibrary.png)]][[BR]] つぎにICの形をしたpackageボタンを押して、ライブラリのアートワークにあたるpackageの作成を始めます。[[BR]] [[Image(EditLibrary.png​,500px)]][[BR]] 新しくでてきたEditウィンドウのNewボックスにPackage名を入力して、OKボタンを押します。[[BR]] [[Image(EditPakcage.png​​)]][[BR]] メッキ無し長穴のときと同様、必要な穴のサイズになるように「46 milling」で線を引きます。[[BR]] [[Image(OnlyMilling.png​,500px)]][[BR]] 端子として認識させるため、周りのメッキはsmdコマンドで作成します。[[BR]] [[Image(MIllingWithSMD.png​,500px)]][[BR]] smdのプロパティを開いて、Layerを「1 Top」、Roundnessを100%にし、Creamのチェックを外します。[[BR]] [[Image(SMDProperties.png​)]][[BR]] 今作ったパッドをコピーして、Layerを 「16 Bottom」に変更したら、表面のパッドに重なるように配置します。[[BR]] [[Image(PlatedMilling.png​,500px)]][[BR]] これでメッキ付き長穴のアートワークは完成です。フロッピーボタンからアートワークを保存して、一度ライブラリを閉じます。[[BR]] [[BR]] 次に保存したライブラリを再度開いて、ANDの形をしたSymbolボタンを押して、ライブラリの回路図にあたるSymbolの作成を始めます。※[[BR]] [[Image(EditLibrary_circuit.png​,500px)]][[BR]] Pinコマンドを選択して、端子をふたつ作ります。[[BR]] [[Image(CircuitPin.png​,500px)]][[BR]] 端子のDirectionはioにします。[[BR]] [[Image(PinProperties.png​)]][[BR]] ふたつの端子をWireコマンドで接続します。[[BR]] [[Image(SymbolWire.png,500px​)]][[BR]] これでSymbolは完成です。最後にPackageとSymbolを対応させるために、ICマークの左側のdeviceボタンをクリックします。[[BR]] [[BR]] [[Image(EditDevice.png, 500px)]] ---- このライブラリはGitHubからダウンロードすることもできます。データをダウンロードするだけですので、GitHubのアカウントや特別なソフトなどは必要ありません。[[BR]] まずGitHubの[https://github.com/SWITCHSCIENCE/ssci-eagle-public ssci-eagle-public]にあるDownload ZIPボタンを押して、ZIPファイルをダウンロードします。[[BR]] [[Image(DownloadZIP.png​,500px)]][[BR]] ダウンロードしたファイルを解凍します。解凍したファイルの中に入っているmilling.lbrがメッキ付き長穴のライブラリです。[[BR]] [[Image(ssci-eagle-public-masterFolder.png,500px)]][[BR]] milling.lbrをEagleのライブラリフォルダに移動させます。ライブラリフォルダがどこかわからない場合は、メニューバーのOptions > Librariesから確認できます。[[BR]] [[Image(Directories.png​,500px)]] Eagleを立ち上げると、ライブラリが入っていることを確認できます。[[BR]] [[Image(addedLibrary.png,500px)]][[BR]] milling.lbr内のMILLNG.pacには2.54 mm × 1mmのメッキ付き長穴のデータが入っています。異なるサイズの長穴が必要な場合は、ご自身で編集してください。 [[Image(MILLINGpac.png​,500px)]][[BR]] スイッチサイエンスPCBのガーバービューワーだと、メッキと穴の部分がグレーで塗りつぶされますが、製造上の問題はありません。[[BR]] [[Image(ssci_gerberView_platedMilling.png​​,200px)]][[BR]] [[BR]] 実物はこんな風に出来上がります。写真だと分かりづらいですが、穴の内側もメッキ加工されています。 [[BR]] [[Image(platedMillingReal.JPG,200px)]] [[BR]] [[BR]] === MILLING.lbrを修正するときの注意事項 === * 長穴のサイズを1mm x 2mm以上にする。 * レイヤは「46 milling」を使用する。Eagle以外のCADを使用する場合は、外形データ(GML/GKO)のガーバーファイルに書き出されるレイヤを使用する。 * メッキ部の幅を0.156mm以上にする。 [[BR]] [[BR]]