wiki:EAGLE-Memo

EAGLE覚え書き

プリント基板の設計にはEAGLEを使っています。 非営利用途には無料だっていうので使い始めて、商売っぽくするので購入しました。メーカーの思惑通り! CADとしては普通な使い勝手なのでしょうけど、パソコン方面から来た人間にはちょっと不思議な使い勝手。 使いづらいなーって思う場面もあるけれど、これが無かったら基板設計なんてやろうと思わないわけで、わりと満足してます。

悩んだところを逐次メモします。誰かのためと言うより、自分のための覚え書きです。

いつも忘れるレイヤの使用目的

  • 基板上に会社名とか日付を書き込みたい→「21 tPlace」「22 bPlace」
  • 部品を配置したくない→「39 tKeepout」「40 bKeepout」
  • 配線を通したくない→「41 tRestrict」「42 bRestrict」
  • ビアを置きたくない→「43 vRestrict」

用語がわかりません

Restring
「レスト・リング」。「リ・ストリング」ではありません。 スルーホールの穴そのものの周りの銅箔の輪っかのこと。
Annular Ring
「アニュラー・リング」。どうやら、Restringと同じ意味らしい。
Annulus
「アニュラス」。 一般用語。二つの円に挟まれた環状の形を示す言葉。

ベタアース

ベタアースを生成するには、

  1. 生成したい範囲にポリゴンを描く。
  2. ポリゴンにGNDという名前を付ける。

とする。 以後、「Ratsnest」コマンドを実行すると、ベタアースの形状が計算されて画面に表示される。 配線を描き直してもベタアースは自動的には再描画されない。何が何だかわからなくなる。 こんなときも、「Ratsnest」コマンドで再描画する。

ベタアースを一時的に消したい場合は、

  • ベタアースの外形のポリゴンを「Ripup」する。 意味的に「Ripup」とは違う気がするが、そうなってる。 「Ripup」しても、ポリゴン自体は消えないので心配しなくていい。
  • たいてい、同じ場所に表裏のベタアースのポリゴンを置いているので、選ぶのはちょっと面倒。 「Ripup」→「左クリック」→「左クリック」→「左クリック」→「右クリック」→「左クリック」。

なんだけど、「Ratsnest」のたびにベタアースが表示されてしまってうざい場合は、

  • メニューの「Options」→「Set」の、「Misc」タブの、「Ratsnest processes polygons」のチェックをオフにする。

です。

ベタアースは最終工程で

ベタアースを設定するのは、設計工程のなるべく最後の方がいいです。 最初の方でベタアースを設定してしまうと、

  • 配線を変えるたびに「Ratsnest」する必要があってめんどくさい、
  • ただでさえ、表裏が重なって見づらいのに、よけい見づらくて作業しづらい、
  • GNDの配線が遠回りしてしまうことがある。

GNDの配線が遠回りするのはまずいです。 せっかくパスコンを入れたのに遠回りされちゃったりとか。 そんなことにならないためのお勧め手順。

  1. ベタアースを設定せずに、ちゃんとGND線も配線しながら設計する。
  2. よさげになったら、GND線を全て「Ripup」する。
  3. ベタアースを設定する。

レジストがビアを避けてしまいます

ハンダ付けするわけでもないのに、レジストがビアを避けてしまいます。 上に水晶とかUSBコネクタとかがあったら気持ちが悪いなあ。 という場合には…。

デザインルールの「Masks」タブに「Limit」という項目があります。 ここに指定した大きさよりも大きなビア(ビアの穴の直径で判定)がある場合、レジストはそのビアを避けます。 当然、ここに「ゼロ」を指定していると、全てのビアをレジストが避けます。 ここに「0.4mm」とか適当な値を指定すると、小さなビアはレジストが被覆します。

一般論ですが、ビアをレジストで被覆するかどうかは賛否有るようです。 ビアにレジストをかぶせると、ビアの穴の中にレジストが入り込み、

  • ビアの中に泡ができた場合、その後のリフロー工程で泡が熱膨張してはじける
  • レジストの残留物がビアのスルーホールの金属を酸化させる

などといった恐れがあるそうです。

(2008/9/28 - sgk)

Last modified 16 years ago Last modified on Sep 29, 2008 1:29:58 PM
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