= HiKey Quick Start Guide = == 1. 使うもの == 1. MicroSDカード(必須ではない)[[BR]]4GB以上、Class 10のマイクロSDカード推奨。 2. HDMI(Type A) to HDMI/VGAケーブル 3. キーボードとマウス(必須ではない)[[BR]]一般的なUSBキーボードとマウスであれば使えるはずです。ワイヤレスなど電力を消費するものは、セルフパワードのUSBハブを間に挟む必要があるかもしれません。 4. DC電源[[BR]]12V 2AのACアダプタを推奨。 5. Linuxがインストールされたパソコン[[BR]]VMware WorkstationやVMware Fusionを使っても構いません。UbuntuかFedoraが良いでしょう。 6. USBケーブル(A-microBタイプ)[[BR]]HiKeyにOSを書き込むために使います。 7. 2mmピッチ ジャンパーピン[[BR]]HiKeyにOSを書き込むために使います。 == 2. OSインストールの準備 == HiKeyを愉しむ前に、OS(オペレーティングシステム)をマイクロSDカードかeMMC NANDフラッシュにインストールしなければなりません。DebianはマイクロSDカードとeMMC NANDフラッシュのどちらにもインストールすることができますが、Androidは今のところeMMC NANDフラッシュにのみインストールすることができます。下記の説明は、Linuxマシンを使って、マイクロSDカードやeMMC NANDフラッシュにOSイメージを書き込む方法です。 === 2.1 OSイメージのダウンロード === '''リリース版'''のOSイメージは、[https://builds.96boards.org/releases/hikey/linaro/debian/latest/ 96Boards Builds]からダウンロードすることができます。また、書き込みツールとブートローダは、[https://builds.96boards.org/releases/hikey/linaro/binaries/latest/]からダウンロードすることができます。[[BR]] '''注:リリース版は安定版ですが、スナップショット版は安定していません。リリース版を使う事を推奨します。''' OSイメージの書き込み前に、次のファイルを入手しましょう。 ||種類||Debian||Android|| ||書き込みツール||hisi-idt.py[[BR]]l-loader.bin||hisi-idt.py[[BR]]l-loader.bin|| ||ブートローダ||fip.bin[[BR]]ptable-linux-8g.img[[BR]]nvme.img||fip.bin[[BR]]ptable-aosp-8g.img[[BR]]nvme.img|| ||カーネル||boot-fat.uefi.img||boot-fat.uefi.img|| ||ファイルシステム||'''eMMC:''' hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn-8g.emmc.img[[BR]]'''SD カード:''' hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn.img'''(カーネルとファイルシステム)'''||cache.img[[BR]]system.img[[BR]]userdata-8g.img|| '''注:''''DebianのSDカード用イメージファイルは、カーネルとファイルシステムを含む'''hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn.img'''一つです。SDカードを使う場合、eMMCのブートローダを使い、SDカードの最初のパーティションにあるカーネルを読み込み、SDカードの二番目のパーティションをルートファイルシステムとしてマウントするためです。 === 2.2 ハードとソフトの準備 === '''ステップ1:''' Ubuntu(例えば[http://www.ubuntu.com/download/desktop/install-ubuntu-desktop Ubuntu 14.4 LTS])や[https://getfedora.org/workstation/ Fedora]をインストールします。[[BR]] 私は、VMware Fusionに、[https://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix Ubuntu 15.10 Desktop 日本語 Remix 64bit版]をインストールしました。以下はUbuntuでの進め方です。[[BR]] '''ステップ2:''' fastbootをLinuxにインストール。 1. 次のコマンドを入力して、インストールします。 {{{ sudo apt-get update sudo apt-get install android-tools-fastboot }}} 注:インストールに失敗する場合、次のdeb sourceを/etc/apt/sources.listに追加してください。 {{{ deb http://archive.ubuntu.com/ubuntu trusty universe restricted main multiverse }}} 2. /etc/udev/rules.d/51-android.rulesを作ります。root権限が必要ですので、次の様にコマンドを実行します。 {{{ sudo vim /etc/udev/rules.d/51-android.rules }}} もしくは、次の様にしても良いでしょう。 {{{ sudo gedit /etc/udev/rules.d/51-android.rules }}} ファイルを開いたら、次の内容を追加しましょう。 {{{ # fastboot protocol on HiKey SUBSYSTEM=="usb", ATTR{idVendor}=="18d1", ATTR{idProduct}=="d00d", MODE="0660", GROUP="dialout" # adb protocol on HiKey SUBSYSTEM=="usb", ATTR{idVendor}=="12d1", ATTR{idProduct}=="1057", MODE="0660", GROUP="dialout" # rndis for HiKey SUBSYSTEM=="usb", ATTR{idVendor}=="12d1", ATTR{idProduct}=="1050", MODE="0660", GROUP="dialout" }}} '''ステップ3:''' USBケーブル(A-microBタイプ)を使って、HiKeyのマイクロUSB端子とパソコンを接続します。また、ジャンパ1とジャンパ2をそれぞれジャンパピンでショートし、書き込みのため、HiKeyの電源を入れます。 [[Image(http://www.lemaker.org/Public/uploads/product/2015/1230/5683b770a234b.png)]] '''ステップ4:''' 書き込み環境の確認 1. '''hisi-idt.py'''と、'''l-loader.bin'''が必要です。 2. 次のコマンドを実行し、HiKeyがLinuxに認識されていることを確認します。 {{{ ls /dev/ttyUSB* }}} これを実行すると、/dev/ttyUSB0が見つかるはずです。 3. 次のコマンドを実行し、fastbootを実行する準備をします。 {{{ sudo apt-get install python2.7 python2.7-dev alias python=python2.7 sudo python hisi-idt.py -d /dev/ttyUSB0 --img1=l-loader.bin }}} 最後のコマンドを実行すると、次の内容が表示されます。 {{{ +----------------------+ Serial: /dev/ttyUSB0 Image1: l-loader.bin Image2: +----------------------+ Sending l-loader.bin ... Done }}} 表示されない場合、Pythonにserialがインストールされていないかもしれません。その場合、次のコマンドを実行します。 {{{ easy_install pyserial }}} == 3. Debianのインストール == '''Debianの場合の、HiKeyのブートシーケンス'''[[BR]] eMMCブート: DebianをインストールしたSDカードを挿入しない場合、HiKeyはeMMCからブートします。[[BR]] SDブート: DebianをインストールしたSDカードを挿入すれば、HiKeyはSDカードからブートします。[[BR]] eMMCとSDへのDebianの書き込み方法の違い ||eMMCへの書き込み||sudo fastboot flash system hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn-8g.emmc.img|| ||SDカードへの書き込み||sudo dd if=hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn.img of=/dev/sdb bs=4M oflag=sync status=noxfer|| === 3.1 eMMCへの書き込み === '''ステップ1:''' ブートローダの書き込み(通常は、HiKeyボードにはブートローダが書き込み済みで出荷されています。このため、インストールの必要はありません。)[[BR]] 1. ''' fip.bin'''と、'''ptable-linux-8g.img'''と、'''nvme.img'''がある事を確認します。[[BR]] 2. HiKeyの電源を入れ、Linuxで次のコマンドを実行して、疎通を確認します。 {{{ sudo fastboot devices }}} うまく疎通ができていれば、「0123456789abcdef fastboot」と表示されます。 3. 次のコマンドで、HiKeyのeMMCに、パーティションテーブルとブートローダ、必要なファイルを書き込みます。 {{{ sudo fastboot flash ptable ptable-linux-8g.img sudo fastboot flash fastboot fip.bin sudo fastboot flash nvme nvme.img }}} '''ステップ2:''' カーネルイメージの書き込み 1. ''' boot-fat.uefi.img.gz'''がある事を確認します。次のコマンドを実行し、ファイルの解凍を行います。 {{{ gzip -d boot-fat.uefi.img.gz }}} 2. HiKeyの電源を入れ、Linuxで次のコマンドを実行して、疎通を確認します。 {{{ sudo fastboot devices }}} うまく疎通ができていれば、「0123456789abcdef fastboot」と表示されます。 3. 次のコマンドで、カーネルイメージを書き込みます。 {{{ sudo fastboot flash boot boot-fat.uefi.img }}} '''ステップ3:''' ファイルシステムの書き込み 1. '''hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn-8g.emmc.img.gz'''がある事を確認します。次のコマンドを実行し、ファイルの解凍を行います。 {{{ gzip -d hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn-8g.emmc.img }}} 2. HiKeyの電源を入れ、Linuxで次のコマンドを実行して、疎通を確認します。 {{{ sudo fastboot devices }}} うまく疎通ができていれば、「0123456789abcdef fastboot」と表示されます。 3. 次のコマンドで、カーネルイメージを書き込みます。 {{{ sudo fastboot flash system hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn-8g.emmc.img }}} これで、eMMCのOSをアップデートできました。いちどDCジャックを抜いてHiKeyの電源を切りましょう。[[BR]] ジャンパ2をショートしていたジャンパピンを取り外し、HDMIケーブルでHiKeyとディスプレイを接続します。電源を入れると、DebianがeMMCから起動します。 === 3.2 SDカードへの書き込み === 1. ''' hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn.img.gz'''がある事を確認します。次のコマンドを実行し、ファイルの解凍を行います。 {{{ gzip -d hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn.img.gz }}} 2. SDカードをLinuxマシンに接続した上で、次のコマンドを実行し、SDカードのデバイス名を取得します。 {{{ sudo fdisk -l }}} 例えば、8GBのSDカードを接続した状態でコマンドを実行すると、「Disk /dev/sdb: 7948 MB, 7948206080 bytes」等と書かれた行が見つかります。[[BR]] この場合、「/dev/sdb」がSDカードのデバイス名です。'''このデバイス名で、Debianを書き込むディスクを指定します。間違えると他のディスクを書き換えてしまいますので、注意してください。''' 3. 次のコマンドを使って、ファイルシステムを書き込みます。 '''このコマンドの「/dev/sdx」という部分で、Debianを書き込むディスクを指定します。さきほどfdisk -lで調べたデバイス名に「/dev/sdx」を書き換えてください。間違えると他のディスクを書き換えてしまいますので、注意してください。エンターキーを押す前に、3回は見直しましょう。''' {{{ sudo dd if= hikey-jessie_alip_2015MMDD-nnn.img of=/dev/sdx bs=4M oflag=sync status=noxfer }}} ファイルシステムの書き込みには時間を要します。[[BR]] これで、SDカードにのOSを書き込むことができました。「3.1 eMMCへの書き込み」を済ませたHiKeyにSDカードを挿し、ジャンパ2がショートされていない状態で電源を入れると、DebianがSDカードから起動します。 == 4. Androidのインストール ==