海外での携帯データ通信
海外での携帯データ通信なんて大きく出ましたが、具体論は今のところイタリア、香港、深圳だけです。
はじめに
海外で携帯データ通信だなんて、簡単じゃないですか…っていう話はこのページの話題ではありません。 それは、ドコモとかソフトバンクとかでのデータローミングですよね。 128バイト1パケット0.2円だなんて、いまどき使い物になりません。 1KBで1.6円、1MBで1600円、100MBで160,000円。 3MBの写真一枚で約5000円。 国内にいるのと同じように使っていたら、1日でパケ死確実です。 極端に言えば、こういうデータローミングを放置しているのは、携帯電話会社の怠慢もしくは犯罪だと思います。 使い放題は「携帯先進国」日本だけだなんてことはありません。 世界中、いわゆる先進国に行けば、ほぼ使い放題のプランを用意している携帯電話会社が存在します。 だって、みんなiPhone使ってるよ。
最近になって、ドコモとソフトバンクが海外パケットの割引サービスを始めました。 ドコモは、特定の国の特定のキャリアでローミングした場合に限り1日あたり12万パケットまで2,000円です。 でも、12万パケットって、最大でたかだか15MBに過ぎない。 気をつけて使わないと、あっという間に超えます。 超えると、あとは1パケット0.2円で青天井。怖すぎます。 ソフトバンクは、やはり特定の国の特定のキャリアでローミングした場合に、一日定額1,480円、動画等を使った場合は2,980円。 「動画等を使った場合」ってのが意味不明で怖いですが、まあまあです。
ずいぶん良くなりました!なんて思ったら大きな間違い。 現地の普通の人が払ってる金額に比べて、ものすごく高い料金を払っています。 だいたい5倍以上。 このページでは、現地の携帯電話会社のSIMを入手して使う方法を考えます。
用意する物
必要なのは、SIMロックの無い携帯電話と、現地の携帯電話会社のSIMです。
SIMロックの無い携帯電話の入手がいちばん面倒でしょうね。
- SIMロックの無いiPhoneまたはAndroidを入手する。 法律でSIMロックが禁止されている国がいくつかありますが、それらの国で販売されている携帯なら、もちろんOK。 香港版iPhoneの入手方法の説明。
- 国内で買ったiPhoneを脱獄する。「脱獄って何?」って思う人には、この選択肢は無いので、気にしないで。
- Google の Nexus One。500ドル少々で手に入ります。
国内にも、海外携帯を販売しているお店がいくつかあります。 以前に比べたら、格段に入手しやすくなっています。
プリペイドSIM
携帯電話を使うには、携帯電話会社と契約する方法と、プリペイドSIMを購入する方法があります。 前者は、旅行者には無理でしょう。 事実上、プリペイドSIMを買うしか方法がありません。 プリペイドSIMのいいのは、めんどくさい契約が必要無いこと、使いすぎたら残高が無くなって使えなくなるだけってことです。 ちょっと間違えて使ったら○○万円の支払いになりかねないドコモとは大きな違いです。
余談ですが、日本では「プリペイド携帯は犯罪の温床」だという事になって、プリペイドSIMはほとんど販売されていません。 b-mobileだけですよね。日本に来る短期滞在の旅行者はどうしてるのか、心配でなりません。 長期滞在の人は、僕らと同じように携帯電話会社と契約して使っているようです。
APN設定
データ通信には、「APN設定」ができることが必要です。 これは、いわゆる「アクセスポイント」だと思えばいいでしょう。 これが無ければ、どんなに素敵なSIMを挿したとしても、通話しかできません。 普段僕らが国内の携帯電話でこんなことを気にしなくて良いのは、国内の携帯電話は各キャリア専用に製造されているから、APN設定が事前にしてあって、ユーザは触れないようにしてあるからです。
国内で販売されているiPhoneは「APN設定」ができないように細工がしてあります。 脱獄済みであれば、このページのようにいじくることによって、APN設定が可能になります。
元からSIMロックの無い携帯電話の場合には、当然ながらAPN設定できるようになっているでしょう。 設定画面から、APN設定を探してください。
各キャリアのAPN設定
使用するSIMのキャリアによって、APN設定が異なります。 SIMを差し替えたら、以下の設定を行います。
3(イタリア)
- 「3」はブランド。通信会社は「Hutchison Mobile」。「3」は「Tre」って読みます。
- 商品名:Super Internet
- 価格と条件:アクティベーションまたは更新から月末まで、€5、5GB制限。
- APN:
tre.it
- ユーザ名:空欄
- パスワード:空欄
- アクティベーション:
友人にもらったSIMなので未確認ですが、このページによれば€5だそうです。 1ヶ月3Gバイトのネットは、さらに€5のオプションです。 しかし、初めて使ってから30日間に限りこのオプションが無料とのことで、短期間の滞在なら€5でネットができるってわけ。 3Gバイトあれば、メール送受信して、地図見て、Ustreamしてもまだまだ使い切れません。 ただし、これも未確認ですが、最近になってSkypeだけ規制するようになったとか。
3(香港)
- 「3」はブランド。通信会社は「Hutchison Mobile」。「3」は普通に「Three」って読みます。
- 商品名:HSDPA Broadband Access Rechargeable SIM Card
- 価格と条件:HK$68でSIMを購入。全額が通信料として使える。1MBあたりHK$2、ただし1日最大HK$28。ネットで補充できる。
- APN:
ipc.three.com.hk
- ユーザ名:空欄
- パスワード:空欄
- アクティベーション:不要
このSIMは非常に人気なので、小さな売店では売り切れている事が多いそうです。 町中にあるHutchison Mobileの「3 Shop」という店(ドコモショップのような物)に行くと確実に手に入ります。 店頭に並んでいなくても諦めずに店員に聞きましょう。 英語でごちゃごちゃ説明しなくても、パッケージの写真を見せればわかってくれます。 身分証明書等は必要ありません。 僕は地下鉄の尖沙咀(チムサーチョイ・Tsim Sha Tsui)駅B2出口の金馬倫道(キャメロン道・Cameron Rd.)をちょっと進んだ右側の3 shopで買いました。
APNは「mobile.three.com.hk
」に自動設定されてしまいます。
このままでは使えないので、手で「ipc.three.com.hk
」に修正する必要があります。
パッケージ内の説明に、はっきりAPNが書いてあるので、悩むことは無いでしょう。
China Unicom(中国)
- China Unicom 中国では「中国联通」って書きます。「联」は聯合≒連合の簡体字だと思います。
- イメージカラーはえんじ色っぽい赤か、オレンジ色。
- China Unicomはどっちかと言うと二番手で、一番手はChina Mobile(ロゴは青)。だけど、China Mobileは絶対に買ってはいけない。China Mobileの通信方式は、普通の3G(W-CDMA)ではありません。中国独自方式。
- 商品名:中国語がよくわからないんだけど、たぶんこの「i天・3G」ってのが商品名。
- 価格と条件:290元ぐらいで購入。260元のクレジットが付いてる。通信量1GBあたり80元。アクティベートしてある限り、毎月最低1GBぶん引かれる(理解間違ってるかも)。
- APN:
3gnet
- ユーザ名:空欄
- パスワード:空欄
- アクティベーション:店の人に頼んでアクティベーションしてもらう必要がある。
APNは自動設定されるので、あまり気にしなくていいようです。
その他
その他、未確認ですが、以下の情報源で各キャリア用のAPN設定の内容を知る事ができます。 http://modmyi.com/wiki/index.php/Carrier_APN_Settings
(2010/8/3 - sgk)
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