Changes between Initial Version and Version 1 of PSLab_on_WSL


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Dec 10, 2018 12:02:16 PM (5 years ago)
Author:
kishida
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  • PSLab_on_WSL

    v1 v1  
     1= Pocket Science Lab ベアボーンボード をWindowsで使う=
     2
     3[[Image(https://docid81hrs3j1.cloudfront.net/contents/large/4103_01.jpg)]]
     4
     5Pocket Science Lab ベアボーンボード(以下 PSLab)は、電子工作などに使うことができる小型の計測機器です。
     6オシロスコープ機能の他に、マルチメーターやファンクションジェネレーター、ロジックアナライザ機能などを有します。
     7スイッチサイエンスでも[https://www.switch-science.com/catalog/4103/ 販売中]です。
     8
     9本ページでは、このPSLabのGUIデスクトップアプリをWindows環境でも使えるようにする手順を解説します。
     10ただし、Windows Subsystem Linux(WSL)機能を使うため、Windows10 1709以降を対象とします。
     11
     12== 参考資料 ==
     13
     14https://github.com/fossasia/pslab-python
     15https://github.com/fossasia/pslab-desktop
     16
     17----
     18
     19== WSLのセットアップ ==
     20
     21WSLは、Windows上でLinuxのアプリケーションを簡単に実行できる簡易的な仮想環境のようなものです(技術的語弊はここでは触れないこととします)。
     22PSLabのGUIアプリは現在Linuxを対象に開発されています。Pythonで開発されているためWindowsでの実行も可能と思われますが、現在のところより少ない手順でアプリを起動するにはLinux環境が一番簡単と思われます。
     23そのため、WindowsのWSL機能を用いてLinuxアプリを起動するという方針を取ります。
     24
     251. WSLをインストールする
     26
     27  Windowsのストアアプリから「Ubuntu」を検索してインストールし、パスワードなどを設定します。[https://docs.microsoft.com/en-us/windows/wsl/install-win10 こちらを参照]
     28
     29  無事bashが起動したら、インストール済アプリケーションをアップデートしてください。
     30  {{{
     31  $ sudo apt update
     32  $ sudo apt upgrade
     33  }}}
     34
     35  また、python 2.7が導入されていることを確認してください。
     36  {{{
     37  $ python -V
     38  Python 2.7.12
     39  }}}
     40
     412. XサーバーをWindows側に導入する
     42
     43  Linuxの描画先をWindowsにするために、Windows側にXサーバーをインストールします。[https://ja.osdn.net/projects/sfnet_xming/ Xming]などが有名です。
     44
     45  Xmingの場合、タスクバーにこのようにアイコンが表示されてればインストール完了です。
     46
     47  [[Image(Xming.png)]]
     48
     493. WSLでディスプレイの設定を行う
     50
     51  先程インストールしたWindowsのXサーバーに描画するようにLinuxの設定をします。
     52  {{{
     53  $ nano ~/.bashrc
     54  }}}
     55  とやるとエディタが起動するので、カーソルキーを操作して最後のほうに
     56  {{{
     57  DISPLAY=:0.0
     58  export DISPLAY
     59  }}}
     60
     61  を加えてください。
     62
     63  [[Image(nano-display.png)]]
     64
     65  `Ctrl + o` で上書き保存、 `Ctrl + x` でエディタを閉じます。
     66
     67  最後にbash上で
     68  {{{
     69  $ source ~/.bashrc
     70  }}}
     71  とやって先程の設定を有効化します。
     72
     73  動作確認では、
     74  {{{
     75  $ sudo apt insatll x11-apps
     76  $ xeyes
     77  }}}
     78  などと実行して、カーソルを追いかけてくる目玉を表示してみるなどの手があります。
     79 
     80  [[Image(xeyes.png)]]
     81
     824. PSLabのアプリをインストールする
     83
     84  [https://github.com/fossasia/pslab-desktop リポジトリ]に記載されている手順をそのまま実行します。
     85  {{{
     86  $ wget https://raw.github.com/fossasia/pslab-desktop-apps/development/installer.sh
     87  $ sudo chmod +x installer.sh
     88  $ sudo ./installer.sh
     89  }}}
     90
     91  起動しますか?のようなダイアログが出て、`yes`を選択すると画面が出るはずです。出ればインストール成功です。(この時点ではボードが見つかりませんでしたとなるはずです。)
     92
     93  [[Image(PSLab-noc.png)]]
     94
     955. ボードに接続する
     96
     97  ボードをWindowsに接続すると、COMポートが現れます。デバイスマネージャーなどから確認しましょう。
     98
     99  [[Image(com.png)]]
     100
     101  このCOMポート番号(画像ではCOM34)の数字を、PSLabの起動時に引数として渡してあげます。この場合では、以下のようになります。
     102  {{{
     103  $ sudo Experiments -P /dev/ttyS34
     104  }}}
     105  COM番号に応じて、末尾の`ttyS**`を変更してください。
     106
     107  ここまで正しくセットアップされていると、ボードと接続された状態でGUIアプリが起動します。
     108
     109  [[Image(PSLab-on.png)]]
     110
     1116. 試しに信号を出してみる
     112
     113  左の「Controls」タブを開いて、Wave 1のつまみを回してみましょう。
     114
     115  ジャンパワイヤを取り出し、基板下部のAnalogOutputの`SI1`と、基板右端の`CH1`を接続します。
     116
     117  [[Image(si1.jpg)]]
     118
     119  [[Image(ch1.jpg)]]
     120
     121  左の「Controls」タブ内の`Oscilloscope`をクリックして、波形が表示されていれば無事信号出力と測定ができたことになります。
     122
     123  [[Image(osc.png)]]
     124
     125
     126 
     127