= サーバ移転しました = ただいま2009/5/3の早朝5時くらいです。サーバの移転を行いました。 正常に動作しているように見受けられますが、何かおかしなことがありましたら、メールでお知らせいただければ幸いです。 メールの宛先は、`support`の後にアットマークとドメイン名、です。 サイトの動作が遅くてご迷惑をおかけしていますが、この移転により、ちょっとだけ早くなったはずです。 単純に高速なサーバに移転しただけなので、抜本的な解決は行っていません。 夏頃までには抜本的に解決したいと考えています。 == 技術的なこと == 知っていただく必要は無いのですが、ご興味がありましたら。 うちのショッピングサイトは、[http://www.ec-cube.net/ EC-CUBE]っていうオープンソースのソフトを使っています。 PHPで記述されています。データベースサーバは選べますが、うちではMySQLを使っています。 たしか、最初のころ、商品数や総受注数が少ないころは早かったように思います。 ところが、ここ数ヶ月、むちゃくちゃ遅くなってきたのは、お客様はご存じのとおりです。 いろいろ調べると、これはEC-CUBEの設計というか実装の問題であって、サーバのチューニングではどうにもならないようなのです。 どうも、データベースへのアクセスをがんがん行っている。 たしかに、トップページにアクセスするだけで、`mysqld`が働きまくります。 たかだか、画面を表示するだけでこんなにCPUを使うなんて、無駄すぎます。 最新のリリース候補版では「高速化した」と謳っているので、載せ替えてみようかとも考えました。 ところが、データを維持したままソフトをバージョンアップするのがとても難しい。 移行ツールとか、移行画面とか、無いみたいです。 それで、物量作戦で、高速なマシンに引っ越すことにしました。 引っ越し先は、[http://aws.amazon.com/ec2/ Amazon EC2]。 仮想マシンを貸してくれます。仮想マシンの利点は、CPUやディスクを好きな構成にできることです。 大きな利点は、初期費用無し、契約無し、最低利用期間無しで、1時間いくらの明朗会計ってこと。 好きなときに、好きなだけ借りられます。 実際のサーバはアメリカ東海岸にあるそうです。 ネットワーク的には遠くて遅いけれど、今回の場合は問題になりません。 なにしろ、動作の遅さがひどいのです。 今年中には、日本にも開設されるといううわさです。 EC2の欠点は、仮想マシンをオフにするとディスクが全部消えて無くなってしまうということです。 ちょっと怖いので、今回は、[http://omake.accense.com/wiki/EC2ChrootLinux ちょっとしたハック]をします。 EC2のオプションのEBSという「消えないディスク」を借りて、この上にLinuxを構築します。 そのままでは、このLinuxを起動することができません。 「EBS上のLinuxを起動するようなLinux」のAMIイメージを作成し、[http://aws.amazon.com/s3/ Amazon S3]に保管しました。 EBS上のLinuxを起動するようなLinuxってのが困りものですが、通常のUbuntuイメージを持ってきて、`/sbin/init`に細工をしただけです。 そうそう。EC2ないしEBSの素晴らしいのは、バックアップが一瞬で終わるということです。 正確にはバックアップではなく「スナップショット」と呼ばれるのですが、動いたままの状態であっても、現在の状態をS3に一瞬で保存できるのです。 しかも、たくさんスナップショットを作っても、変更のない部分は転送されないし、重複保存もされません。 S3の使用量が膨大になることもありません。 今回は、ちょっと奮発して、1時間20セントの「High-CPU Medium Instance」ってのを借りました。 1GHzのCPUだったら5個分くらいのパフォーマンスだそうです。 1ヶ月で150ドル弱。EC-CUBEが遅いせいでこの出費は痛い。 近々ソフトウェアを抜本的に更新するまでと思って我慢します。 [wiki:ECCubeProsCons 別のページにEC-CUBEの恨み辛みを書きました]が、これから何か通販サイトをやろうという方には、EC-CUBEはお勧めしません。 ''(2009/5/3 - sgk)''